わたあめちゃんのお墓

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2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

両親に山に捨てられた話

自我が芽生えて強くただをこね始める“魔の2歳児”、あるいは第1反抗期の3歳の頃だろうか。全く言うことを聞かず、喚き立てるわたしを、両親は山に置いてくるふりをしようとした。一度痛い目を見せれば言うことを聞くようになると考えたのだろう。しかし、わた…

いのちの略奪はいつだって身勝手で理不尽に行われる

わたしは虫が嫌いだ。植物を含めた数々の生き物が好きな中で、虫だけは大切な人を殺されたかのように憎らしい。その中でも蛾が特に嫌いだ。知らない虫はもっと嫌いで、恐怖でしかない。一度室内で虫を見ると、あらゆるものが虫に見えるだけでなく、例えばあ…

おかあさんのこと 2

わたしがおかあさんのことでいちばんよく覚えているのは、殴られたことでもなく、追い出されたことでもなく、褒められたり大好きといわれたことでもありません。それはある深夜のことでした。わたしはそのとき2階の自室で寝ていましたが、おかあさんの悲痛な…