わたあめちゃんのお墓

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わたしを愛してくれたあなたのこと、そして自殺したあの子のこと

デパートの最上階にいたとき、彼氏が自殺した元カノのことを思い出して泣いたことがありました。他の日には、その子のことで気が動転したようなLINEが送られてきたこともありました。わたしはその子にも彼氏にも同情しましたが、彼にこんなにも大きな傷を残した彼女のことを憎く思うこともときどきもありました。

彼が彼女の写真をいまだに大事に取ってあるのも、それを隠そうとするのも、彼女のツイッターを見るためだけにツイッターアカウントを残しているのも、彼女が金髪でかわいかったのも、正直に言ってしまえば嫌でした。けれど、何も言わなかったし、言えませんでした。

車に飛び込んで死んだのか刃物で首を掻っ切って死んだのかはよくわかりませんでした、彼が何を言っているのかよくわからなかったのです。


あの子にもらった小さなカッターナイフもだいじにだいじに持っていて、あるときからそのカッターナイフで自分の腕を切りつけるようになったね。でも腕を切った記憶なんてないと言っていたね、ほんとうなのかな。

ねぇ私があげた彫刻刀どうしてる?わたしがわざわざ研いで腕を切るのに使っていた何十年も前の彫刻刀どうしてる?もう捨てちゃった?そうだよね、見たくないもんね、いろんなことをいっぱい思い出して嫌な気持ちになってしまうもんね、ごめんね。